海外移住

【海外移住ベーシック④】海外長期滞在ビザ・海外永住ビザ(永住権)の留意点《移住先選択にも影響!?》

【海外移住ベーシック④】海外長期滞在ビザ・海外永住ビザ(永住権)の留意点《移住先選択にも影響!?》

マリー

自分で永住権を取得してオーストラリア移住した経験あり。海外に住んで働いて《人生の選択肢》が増えました。「外資系転職」「国際キャリア」「海外移住」に関する情報をお届けします。

前回の海外移住ベーシック③でご紹介した、海外に長期で滞在できるビザ(以下、海外長期滞在ビザ)と海外永住ビザ(永住権)は、いくつか留意しておくべき点があります。

そこで、「海外に長期で住む予定」「海外の永住ビザ取得を検討中」という方へ向けて、以下のことをご説明いたします。

本記事の内容

  • 海外長期滞在ビザでの海外滞在の留意点
  • 海外永住権の限界
  • 海外永住権の保持

海外での長期滞在や永住ビザ取得のプランを考えるときの参考にしてくださいね。

当記事は、2021年6月の情報を参考にしています。個別の海外移住先の判断については、最新の情報を確認し、必要に応じて専門家のアドバイスなどを得て、総合的に判断するようにしてください。

 

 

 

 

長期滞在ビザでの海外滞在での留意点

 

ビザ制度の変更リスク

海外長期滞在ビザには、ビザの有効期限があり、その時点でビザ制度の影響を受けるリスクがあります。

つまり、ビザを更新するときにその国の移民法が変更となって、「ビザ更新の要件が厳しくなった」「該当のビザ制度そのものが廃止となった」という事態も考えられます。

その後に同じようにそのビザによって長期滞在を続けることができるかは、言ってみれば移民法の動向次第ということになります。

各国の移民法は、その国の政治や経済の影響、特に失業率や人口動向の影響を受けやすく、ときには移民政策が選挙の大きな論点になります。

このような背景があるので、海外長期滞在ビザで海外に長期に住む場合には、移民法の動向を注視しておく必要があります。

これと比較して、海外永住権ビザの場合には、基本的に一度永住ビザを取得すれば、移民法の変更の影響を受けることなく、特別なことがなければ「永久に居続ける/住む権利」を持つことができます。

永住権取得しても日本人

日本人が海外の永住ビザを取得しても、日本の国籍には変わりはなく、「日本人」のままです。

尚、他国の国籍を取得した場合については、当シリーズの次回以降の記事で説明いたします。

多くの場合、海外長期滞在ビザと海外永住ビザにおいて、数年レンジであれば、「海外居住」という点で大きな差はありません。

しかし、それ以上の期間になってくると、「その国に住み続けることができるか?」が保障されているか否かという点で、人生やキャリアの長期プランにおいて大きな違いがあるといえます。

自分(あるいは自分を含めた家族)が、その国に移り住んだあとに、

● どのようなライフプランが考えられるのか?
● 永住ビザがほしいとなる可能性が高いのか?

を事前に検討しておくことが大切です。


もし、単に海外に移り住むのではなく、「永住ビザがほしいとなる可能性が高い」のであれば、まず大前提として、以下の3つの点を理解しておくことが重要となります。

 

将来的に永住ビザがほしい場合の考慮点

1. その国に永住ビザの制度があるのか?

その国に長期滞在できるビザはあっても、その国の国籍保有者との結婚を除いて、外国人に永住ビザを与える制度そのものがない、あるいは非常に要件が厳しくて、現実的ではない場合があります。

そのような場合にその地での永住を希望する場合には、ビザ制度の変更がないことを願いつつ長期滞在ビザの更新を続ける、あるいは永住ビザ制度のある第三国へ移って検討することになってしまいます。

このような状況は人生設計的にも厳しい面があるので、できる限り最初から「ビザ制度として永住ビザ取得が可能な国」「長期滞在が永住ビザへつながりやすい国」を移住先に選ぶようにしましょう。

 

2. 永住ビザの制度がある場合、どのような道筋が考えられるのか?

国によっては、何らかの長期滞在ビザで数年以上の期間をその国に居住していることで、永住ビザ申請が認められる場合があります。

たとえば、就労ビザで数年滞在後に永住ビザを申請するなどは、多くの国で見られるケースです。

しかし、そのような道筋(プロセス)が一般的に広く利用されている国と、ほとんど利用されていない国があり、永住ビザの取得のしやすさに大きく影響します。

現在の国際情勢では、各国の永住ビザの制度が緩和されるよりも厳しくなるケースが多く見込まれるので、少なくとも現状で、何らかの長期滞在ビザから永住ビザ申請が広く行われいるかどうかを調べて、将来的な永住ビザ申請の道筋を把握しておきましょう。

このあたりは、現地の永住ビザ取得に詳しい移民法弁護士移民法エージェントなどから、現実的なアドバイスを得るようにしましょう。

 

3. その道筋は現実的にチャレンジできるものなのか?

仮にその道筋が可能なものであっても、自分(&自分の家族)にとって現実的なものなのかを、検討しましょう。

たとえば、以下はいくつかの代表的な検討例です。

  • 就労ビザ→永住ビザ申請のケースで雇用主サポートが必要な場合、現実的に雇用主のサポートを得ることができるのか?

  • ロングステイビザやリタイアメントビザなどで、「長期の滞在/居住を認めても、そのビザからの永住ビザ申請は認めない」という場合、一旦永住ビザ申請が可能なビザへステータスを変更する必要があります。それが現実的なことなのか?

  • 将来的にポイント制のスキル移住を希望している場合に、学歴や職歴の要件を満たそうとしている期間に、「ビザ制度の変更がある」などのリスクは高いか?

「長期滞在ビザ→永住ビザ」というステップを踏む場合には、これらの3つの考慮点を総合的に簡単しておく必要があります。

 

社会保険・社会保障について

海外長期滞在ビザでは、広い意味では「永住ビザ」と違い、いつかはその国を離れるであろう「訪問者」としての要素が強くなっています。

そのため、社会保険や社会保障は、その国の市民(国籍保有者)や永住権保持者とは異なり、外国人としてのものになるケースが多いです。

つまり、多くの国で、外国人に対する健康保険・失業保険・生活保護などの社会保険・社会保障に関しては、国籍/永住権保有者に対するものとは異なり、外国人に対しては、国家としてのサービス提供をしていません。

そのため、滞在中には、しっかりと健康保険・傷害保険・賠償保険・留学生保険など、滞在中の外国人向けに提供されている民間の保険を手配するなど、滞在国や自身の状況に応じて、必要な対応を忘れないようにしてください。

このように海外各国が長期滞在している外国人に対しての社会保険・社会保障を制限しているのは、長期滞在者が必ずしもその国に税金を納めているわけではないからです。少し話はそれますが、日本の場合、外国人は3ヵ月を超える日本滞在で国民健康保険に加入できるようになっており、海外各国の制度と比較すると、かなり例外的ですね。海外各国は、このあたりは日本よりずっとシビアに財政管理をしているように思います。

尚、海外移住と日本の国民年金・健康保険の基礎知識については、当シリーズの後半の記事で解説いたします。

 

海外永住権(永住ビザ)の限界を知っておこう

永住権は市民権(国籍)ではない

海外永住権は、永住ビザを持っていることにより得られる、文字通りにその国に「永住できる権利」です。

一般的に選挙権/被選挙権を除けば、その国の国籍保有者(市民)とほぼ同様の権利を有します。その国の社会保険・社会保障の枠組みの中で、市民(国籍所有者)と同等のサービスを受けることが可能となります。

しかし、留意しておきたいのは、「永住権は国籍とは違う」という点です。

非常事態が起きて他国の政府がその国の国民を保護しようというときに、自国の国民ではない永住権保持者を国民とまったく同様に扱うかどうかは、国によっても状況によっても未知数の部分があります。

長期的に考えて、日本と居住国との関係が悪化するというリスクについても、一考しておく必要はあるでしょう。

 

海外永住権の保持の限界

永住権は、「その国にいる限りは永住できる」権利ではあっても、「その国を長期で離れてしまえば永住権が失効してしまう国が多い」という点も理解しておく必要があります。

実際に、多くの国で永住権を保持するための居住要件的なものを設けています。

つまり、

永住権を持っているからといって、無条件に永住できるわけではない

という点に留意が必要です。

永住先の国にしてみれば、永住者はその国の社会保険・社会保障のサービスを享受するわけですから、それと対となる、その国に住んで然るべき税金を納めてください、というわけなのです。

海外永住権の取得を視野に入れて移住先を選ぶ場合には、とても重要な視点となります。

移民法の内容が変更となる可能性を踏まえて、国ごとの細かい要件を列挙するのは差し控えますが、永住権を取得後に、その国を長期で離れる可能性がある場合には、永住権保持の要件に留意するようにしましょう。

 

国を離れても永住権を失わない国もあり

海外の永住権を得ても
  • 基本的には日本に戻って暮らしたい
  • 海外の永住権は日本に何かあった場合の保険的なもの
  • 現役時代は日本で働き、リタイア後に永住したい

というように考える方も一定割合でいます。

そのような方にとっては、「国を離れても永住権を保持できる国」を選ぶ視点が重要になってきます。

たとえば、ニュージーランドは、ニュージーランドを長期で離れても永住権が失効しない国として知られています。(将来のことは未知数ですが・・・)

ニュージーランドは、スキルによるポイント制の永住ビザ制度を設けているので、「自分の才覚で永住ビザをめざしたい」けれども、「永住するかどうかは未知数」という方にとっては、検討すべき選択肢のひとつでしょう。

 

 

スポンサーリンク

 

 

まとめ:海外長期滞在&永住権の留意点を理解しておこう

人生において大きな決断である「海外移住先を決める」「海外永住権を取得する」といった判断の際には、上記でご紹介した留意点を理解したうえで、総合的な視点から選択をするとよいかと思います。

国によって状況は異なるので、ここで挙げた内容がすべての留意点を網羅しているわけではありません。

重要な判断のポイントになる点に関しては、移民法弁護士・移民エージェントなどの専門家を利用するなど、場合によっては複数の情報ソースで確認するなど、可能な限り情報を集めたうえで判断するようにしましょう。

当記事が、「海外長期滞在」「海外移住」を真剣に検討している方の参考になれば幸いです!

次回の海外移住ベーシック⑤では、「外国籍の取得・二重国籍」についてご説明いたします。

 

-海外移住
-

© 2021 マイアベニュー